少し歪んだオタクイベントの3つの実情

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今回は僕が初めてオタク系のイベントに参加した頃から、今もなお現場で起きている不思議な現象についてつらつらと書いていく内容になります。どちらかと言うと、よりローカルな場所で起きているイメージで、全部が全部というわけではないですが、こういう傾向が昔からずっと続いてるなぁと思うことを大きく3つに分けて書いていきます。

 

ここで書いていくのは完全身内だけでのイベントや、料金を取らないイベントではなく、参加費をお客さんから貰って開催しているイベントのことを指して書いております。

 

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1.イベントを手伝っているスタッフに見返りがない

イベントを開催するにあたって様々なコンテンツが必要になります。開催するまでの企画、場所の開拓、集客、搬入・搬出、当日の運営等など。そこにはそれなりの準備や労力がかかるにも関わらず、それを無料で手伝っている人が多いです。

 

これはこういう系のイベントの発足の過程に理由があるのですが、ほとんどが「よし!今からイベントするからみんなで企画しよう!」というマインドで集まったメンバーではなく「何か面白そう!自分も手伝いたい!」という理由で参画する達です。これが悪い、というわけではありませんが、これがオタク系イベントではかなり多いです。

 

初回や2,3回目までは初動が大変で軌道に乗るまでのお手伝い、という理由で持ちつ持たれつの関係で前に進んでいくのはとても良いことだと思うのですが、主催する多くの人はこの善意に甘えて「あ、この人達は無料で手伝ってくれる人達だ」という認識を持ち、利益を独り占めする人たちが多いです。

 

そして手伝ってくれているスタッフもなかなか"見返り"について言い出しにくい人が多く、結果、数名から数十名までのイベントなら体裁を保っていたイベントも、大きくなるとそれ相応の労力がかかり、それに比例して利益も出てくるので、拡大ではなく膨張した組織形成の中で組み上げられたイベントになり、メンバーらが離散することが多く見受けられます。

 

 

2.主催を筆頭にスタッフにも現場の責任感がない

こちらも前項に通ずる話になるのですが、イベントをする団体の発足の過程に問題があり、あくまでも彼らは「自分たちが楽しいと思うコンテンツをみんなで楽しむ」が先行しており、「参加するお客さんが何をどう楽しむか」というのは二の次になっている印象です。

 

また、スタッフも「ちょっと手伝いしたら無料でこのイベント遊べる!ラッキー!」ぐらいの感覚の人が多く、「参加してくれたお客さんをどう楽しませるか」というのは主催がやるべきだと思っている人が多いです。

 

加えて主催の人も「うわー!楽しい!これでお金が入るなんて素敵!」みたいな感覚の人が多く、「開催する」までがゴールになっている人が多いです。

 

「え?それが悪いの?参加者の人もそれを承知で来てるんじゃないの?」って思う人もいるかと思いますが、完全身内でのイベントならその感覚は分かります。このイベントのために時間を割き、お金を払ったお客さんからしたら、上記の事柄がまかり通ると、「は?これがイベント?馬鹿じゃねぇの?」みたいな感覚になってもおかしくありません。

 

 

3.新規顧客が楽しめない

前二項を総合すると自ずとこういう事象が起こるのですが、基本的に知り合い同士で集まって身内身内してしまう傾向があります。こうなると完全に新規で参加したお客さんは中々輪に入り込めず、結果終始1人で時間を過ごすことが多いです。

 

そしてその事象が起きている時に、主催やスタッフの人がその新規のお客さんをフォローしに行かず、彼らも慣れ親しんだ人とのみ、イベントを楽しんでいる傾向があります。

 

もちろん1人で楽しむのが好き、という人もいるので必ずフォローしに行かないといけないのかと言われればそうではないですが、1人で楽しむのが好きなのか、単に輪に入れていないだけなのかを確かめるアクションを起こす必要はあると思っています。

 

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知らない人からしたら「マジかよ?!」と思うかもしれませんが、これが結構マジな話で、こういう現象を根本から変えていかないと、いつまで経ってもずっとローカルでアングラな環境で留まってしまうのではないかと思っています。ただひっくり返すと、これらをうまく解決できたら、今のエンタメとはまた一風変わったイベントの開催も難しくないと思っています。

 

これらの事象がダメ、というわけではないですが、少なくともお金と時間を使って遊びに来てくださった参加者の方々を楽しませるスタンスを持つのが主催者の責任だと思いませんか?僕は少なくともそう思いますし、それを心がけてこれからもイベントの開催を行っていくつもりです。